2021 年 11 月 18 日 – ローコード開発プラットフォームを提供する Claris International Inc.(本社:米国 カリフォルニア州)は、岐阜県下最大規模の民間病院である社会医療法人蘇西厚生会 松波総合病院(岐阜県)が導入した、Claris FileMaker と iPad、iPhone を活用した DX 成功事例を発表しました。同院は以前から使用していた Claris FileMaker に加え、PHS から iPhone への移行と iPad の追加導入により、より迅速かつスムーズな患者情報の共有、コロナ禍におけるオンライン面会など、医療サービスの向上と、医療機関におけるさらなる DX を実現しました。
背景:
1995 年に日本国内でサービスを開始した PHS 事業は 2021 年現在、一部のエリアを除いてサービスが終了となり、端末の生産も中止されて故障時の代替品がなくなりつつあることから、現在は PHS を内線として利用している病院など一部の限られた施設内での利用が主となっています。松波総合病院では、以前から国内大手ベンダの電子カルテとあわせて、医療者の業務効率化、およびストレスのない臨床業務を行なうためのツールとして、ローコード開発プラットフォーム Claris FileMaker で構築したシステム「CSS(Clinical Support System)を運用すると同時に、各診療科においては iPad や iPod touch を患部の写真撮影に利用し、iOS/iPadOS で稼働する Claris FileMaker Go からデータ更新・共有を行なうなど、Claris プラットフォームを院内で広く活用してきました。そのような中で、同院は 2021 年に iPhone 800 台を導入、PHS からの移行を行ないました。
iPhone の導入を決めた背景について、松波総合病院 院長の松波和寿氏は次のように述べています:
「診療に集中するため、医師自らが書類作成時間を短縮する工夫ができるのが、FileMaker を利用し続けている理由です。さらに iOS デバイスを院内で活用することができる FileMaker Go の存在があり、iOS 上で撮影した画像を電子カルテに保存できますので、PHS の入替えにあたっては、iPhone 以外の選択肢はありませんでした。」
導入効果:
- 患者の状態を即時共有、専門医がリアルタイムにアドバイス
文字では伝えきれない患者の病変、歩き方や震えなどの状態を iPhone や iPad で撮影し、写真や動画として直接 FileMaker Server にアップロードすることで、圧倒的な情報量を正確にリアルタイム共有できるように。別フロアにいる専門医が即時に確認してアドバイスできるメリットのほかにも、リハビリの状況を家族に見せることで患者や家族のモチベーションが上がり、医療サービスの品質向上にもつながっています。
- 勤怠管理を iPhone でペーパーレス化
医療機関の勤務体系は特殊で、一般的なタイムカードシステムが使えず、以前は紙で管理していました。iPhone の導入を機に FileMaker Go のカスタム App に切り替え、勤怠管理のペーパーレス化を実現しました。
- 電話帳の機能をカスタマイズし、異動に伴う連絡先更新を効率化
iPhone を内線電話として利用するにあたり、標準機能ではなく FileMaker を使用した電話帳機能を実装し、職員の異動に伴う電話帳更新の作業を FileMaker 側で一括で行なえるように。管理の手間が削減されました。
- 通話機能だけではない、iPhone の活用
音声端末である PHS から、データ端末である iPhone に切り替えたことにより、電話に出られなかった時にメッセージを送って要件を伝えられるように。また、投薬の確認のために併用していた PDA(Personal Digital Assistant)も不要となり、iPhone 1 つで様々な業務を網羅できるようになりました。
- iPad の追加導入により、コロナ禍での FaceTime による面会を実現
新型コロナウイルス感染症の拡大による一般入院患者の面会制限に伴い、iPad を追加導入。FaceTime による家族とのオンライン面会が可能になりました。
- iPad からベッドの空き状況を確認し、入院調整を効率化
iPad からベッドマップにアクセスできるようにし、病棟単位でのベッドの空き状況をリアルタイムで確認。入院調整を迅速かつ効率的に行なえるようになりました。
本事例の詳細とビデオはこちらからご覧いただけます。
https://www.claris.com/ja/customers/stories/matsunami-hsp
Claris FileMaker について
「パワフルなテクノロジーをすべての人へ」というビジョンのもと開発された「Claris FileMaker」は、あらゆる業務で自社の課題を解決するカスタム App を作成・展開することができる、ローコード開発プラットフォームです。直感的な UIで、あらかじめ用意されたテンプレートや日本語のスクリプトを組み合わせることで、独自のカスタム App をすばやく構築できます。
作成したカスタム App は、Mac、Windows、iOS といった各種 OS や、Web ブラウザ上でシームレスに実行でき、クラウドやオンプレミスでリアルタイムに共有できるほか、オフラインでも利用可能であり、あらゆる環境で安全に情報を保存・共有することができます。また、IoT、AI といった先進的なテクノロジーに対応し、さまざまなアプリケーションおよび Web サービスとも連携でき、高速開発が可能なことから、”限界のないローコード”としてプロの開発者にも選ばれています。
Claris International Inc. について
Claris International Inc. は短期間のローコード開発が可能な世界トップクラスのプラットフォームを開発し、 規模を問わずあらゆる企業でデジタルトランスフォーメーションを実現できるように、 問題解決者を支援する一連のサービスを提供しています。 中小企業とフォーチュン 500 企業で 130 万人以上のユーザに利用されています。 Apple company の一員である Claris は 20 年以上にわたってビジネスを成功させてきた比類のない実績を持ち、 イギリス、 中国、 オーストラリアなど世界各地で事業を展開しています。 クラリス・ジャパン株式会社は 2020 年 9 月 1 日付で Apple Japan, Inc. と合併し、 日本国内における Claris 製品を Apple Japan, Inc. が販売しています。
Claris FileMaker: https://www.claris.com/ja/filemaker/
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