お客様事例

OceanX

海洋探査の限界を突破し、未知の海への扉を世界に開く

業種

非営利団体

概要

Claris プラットフォームが、複数のリレーショナルデータベースや各種ソリューションの情報を集約し、日々の活動で使用されるデータのハブとして機能

導入成果

Claris パートナーの Kyo Logic 社と共にカスタム App を開発。船上チームと陸上チームの接続を維持し、ほぼリアルタイムのデータ同期を実現

OceanX は、「海を探索し、その成果を世界に還元する」ことをミッションに掲げる NPO です。バハマでは深海をすばしこく動き回るサメにタグを付け、日本では巨大ダイオウイカの撮影に世界で初めて成功するなど、人がまだ見ぬ、深い海に潜む謎を明らかにしてきました。最新鋭の技術を備えた大型船「OceanXplorer」で調査を進め、写真や映像を駆使したコンテンツで世界の人々を啓発し、海を守るための行動を呼びかけています。

OceanX が取り組むのは非常に大掛かりなプロジェクトです。状況が絶えず変化する中、陸上でも船上でも、離れた沖に出ているときさえも、全員が最新の情報を共有して連携しています。それを支えるのが Claris FileMaker です。

過酷な環境に屈せず、素晴らしい成果を上げる

ミッションを軸に据えたアプローチに、科学、テクノロジーを結び付けたい — OceanX のスタッフからはそんな熱い思いが伝わってきます。圧倒的な自然の力を持つ海の中に注意深く分け入り、前向きな変化を生み出していこうとする皆の強い意思に、OceanX で副理事を務めるヴィンセント・ピエリボン氏は勇気づけられています。

「海は容赦がありません。気圧、海水、天候、海洋の運動エネルギー、生息する生き物など、作業は、さまざまな条件に左右されます」と彼は語り、こう続けます。「主に使用するのは、カメラやソナーシステムです。通常 Bluetooth や Wi-Fi の電波を発しない機器で、きわめて静かな状態を保つようにしています。陸から遠く離れた外洋では、自然が支配者ですから」。

既存のソフトウェアでは対応が困難

OceanX の活動では、非常に難度が高く集中を求められる作業が海側と陸側の双方で発生し、ソフトウェア要件も必然的に特殊なものになります。情報を適切に管理し、広範にわたるロジスティクスを支えるソフトウェアとして、OceanX がまず試したのは、複数の大規模エンタープライズソリューションでした。しかし、それらは使いにくく、かつ、コストがかさむという結果に終わりました。特に、システム連携とカスタムアプリケーションが問題でした。

「私が OceanX に参画したときには、クラウドベースのハイエンドなシステムがいくつもありました。どれも試してみましたが、満足できず、最終的には使われなくなっているというものばかりでした」とピエリボン氏は振り返り、そこで、自分が何年も使ってきたプラットフォームを紹介させてほしいと話した、と言います。「10 年ほど前に大学で FileMaker に触れ、それ以来ずっとこのプラットフォームで開発を続けていたのです。そこ私たちの取り組みが始まりました。まず 1 つの FileMaker データベースを作り、新しい調査船の機能に関する情報をクルーや科学者、研究者たちから収集しました」。

開発を強化するための判断— Claris パートナー、大学との連携

OceanX では、かねてから、既存のアプリケーションを複数のリレーショナルデータベースと統合して船側と陸側の双方で動かし、活動全体を支えられるようにしたいと考えていましたが、それを実現できる状況が整ってきました。彼らは、開発の支援を求め、Claris Platinum パートナーの Kyo Logic 社に相談を持ちかけました。また、それに先立ち、イエール大学の Claris FileMaker 開発者グループともタッグを組みました。ピエリボン氏が同大学の医学部で細胞分子生理学および神経科学の教授を務めていたところからの縁です。

Kyo Logic で社長を務めるジョン・マシューソン氏は、「よくあることですが、ドキュメントはバラバラに管理されていて、いくつものプロセスにまたがっています。お客様はそれらすべてをまとめたいと考えていて、我々がお手伝いするのはそこです」と話します。Claris コミュニティでも活躍する同氏は、「Claris FileMaker は理想的なのです。ずば抜けたローコードエクスペリエンスを提供し、強力なパワーを持つデジタルソリューションをすばやく開発できます」と、力を込めます。

衛星通信が不安定な海では FileMaker が頼みの綱

OceanX は、OceanXplorer の船上で科学的なリサーチを進め、映像を編集し、海洋探査に取り組んでいますが、船はしばしば、安定した衛星通信が確保できない、はるか外洋を航行します。組織の中央サーバーに接続できないときは、OceanXplorer ではFileMaker のフルアプリケーションをオンプレミス(オフライン)で稼働させ、安定した接続環境に戻り次第、自動的に同期を実行します。これは、SaaS ソリューションのみでは実現しえない、Claris FileMaker の真の威力と言えます。

全員が最新の情報に基づいて作業を行うことを可能にするのは、こうした連携です。予測困難な環境条件が生じるなど、遠征調査では現地の状況に応じて最新情報が目まぐるしく更新されるため、「どうやって船全体を陸側と同期させ、全員が状況を共有して同じデータセットで作業できるようにするかが大きな課題でした」とピエリボン氏は述べています。

陸側と海側をほぼリアルタイムでつなぐ

Kyo Logic は、船の位置に関係なく、陸側・海側の両チームがほぼリアルタイムで通信接続できる同期アプリケーションを Claris FileMaker REST API を利用して開発しました。外部ツールを使うことなく、完全に FileMaker 内で開発されたこのアプリケーションは、現在、ほぼ 10 分おきに同期を実行し、一日中稼働しています。

「FileMaker は、優れたローコード開発ツールですが、そのメリットは使用した人のみぞ知る存在とも言えます」とマシューソン氏は付け加えます。「FileMaker を知った人は、必ず大好きになるんです。我々も、より多くの人たちがローコードを活用し、そのメリットを実感できるよう、このプラットフォームについての情報を広めていけるこの仕事に魅力を感じています」。

日々の活動を支える中心的なハブ

OceanX の船は、数百人規模の乗り降りがあることもしばしばで、ダイバー、科学者、National Geographic や BBC のジャーナリストなど、顔ぶれは多彩です。FileMaker は、こうした日々の活動に使われる情報をまとめるハブとして機能し、Claris プラットフォームでは、さまざまなリレーショナルデータベースやソリューションから情報を収集しています。

ピエリボン氏は次のように評します。「これこそ FileMaker の魅力です。アイデアを抱き、行動に移し、その後も、他のシステムからの情報を取り入れ続けることができる。たとえば、スキューバダイビングのログがそうです。FileMaker は、絶えず成長するスケーラブルなアプリケーションとして機能しています」。

まず使ってみることで可能性が見えてくる

「パワフルで、やりがいに満ちています」— Kyo Logic は、OceanX との共同作業をこう表現します。同社は、世界に大きく貢献する組織との協業を誇らしく感じており、それと同時に、FileMaker との旅を始めることで大きな実りが得られることを他の企業や IT 組織にも知ってほしいと考えています。

「Claris FileMaker は、まず使ってみることです。すぐに何ができるのか見えてくるでしょう」とマシューソン氏は述べ、次のように続けます。「小さなことからスタートすればいいのです。開発しているアプリケーションは程なく共同のプロジェクトに発展し、進化を続けるでしょう。最高に使いやすく、かつ、洗練されている ー FileMaker はまさにそのようなソフトウェアプラットフォームなのです」。

FileMaker をまだお持ちでない方は、無料体験版をダウンロードして始めてみましょう。

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